【スマホゲームレビュー】「Shadowverse」 評価:☆☆☆
恐らく日本で1番普及しているDCG(デジタルカードゲーム)。実際触ってみると、確かに納得のいく素晴らしい出来。ですが…評価は高くありません。
その理由はたった一つ。
残念ながら、ゲーム自体が面白くないんです…。
目次
ルールはシンプル
毎ターンPPというポイントが溜まり、それを使って手札からカードをプレイします。
カードの種類は、フォロワー、スペル、アミュレットの3つ。
フォロワーはいわゆるユニットで攻撃力とHPを持っており、場に出して戦います。
スペルは使い切りで効果を発揮するカードです。
アミュレットは場に残り、様々な効果を発揮します。
場に出せるカードは、フォロワーとアミュレットを合わせて5枚までとなっています。
ゲームの進行はターン制となっており、各プレイヤーが順番にプレイしていきます。
相手プレイヤーのライフを0にすれば勝利です。
特徴的なのは「進化」というシステム。
1ゲーム中に先攻なら2回、後攻なら3回の進化が可能となっており、フォロワーを強化することができます。また、フォロワーによっては進化時に強力な効果を発揮するものもあります。
UIが超快適!
UI(ユーザーインターフェイス、使用感)が素晴らしいです。
デッキ作成・ショップ・試合中など、全てにおいてアプリの操作が徹底的に練り込まれています。触っていて快感に感じるほどです。
グラフィックも綺麗で見やすく、カードのイラストも美しいです。
無課金でも十分遊べるバランス
ログインボーナスやミッションが充実しており、ゲーム内通貨である「ルピ」やパック購入チケットなどが無課金でもかなり入手できます。
また、カードパックの価格、カードを別のカードに作り変える際のレート、カード追加の間隔などが非常に良いバランスになっており、無課金で十分過ぎるほど遊べます。
これが他のDCGが追いつけない理由なんだろうなあ。
ストーリーモードが良い
1人用のストーリーモードが用意されているのですが、これによってフォロワーのバックグラウンドが補完され、思い入れができます。良い仕組みです!
ストーリー自体は大したものではなく突っ込みどころも多々目に付きますが、キャラクターが良いので個人的には割と好きです。ユリアスとかエレノアとかニコラとか。
しかし、なんと言ってもモノ。センスあふれるセリフの数々にすっかり心を奪われました。ヴァンパイアの狂戦士であるユリアスとのやり取りが実に良い。
全く人の話など聞かず、ただ戦いを求め続けるユリアスにここまで物申すとは。さしものユリアスもペースを狂わされています。
カードとしては使っていたのですが、まさかこんなに良いキャラクターだったとは…。
充実のイベント
オンライン/オフライン問わず、大会などのイベントも充実しています。
全国各地で盛んに大会が行われていますし、年1回、優勝賞金1億円超の世界大会が開かれています。
この賞金は、国内のゲーム大会では最高額とのことです。
致命的な欠点
さて、そんな風にどこを取っても超一流と言っていいこのゲームですが、1つだけ致命的な欠点があります。
冒頭に述べた通り、ゲーム自体が面白くないんです…。
まず、デッキの種類が少ない。このゲームには何枚かのパワーカード(明らかに他より強力なカード)が存在するため、それらを中心としたデッキでなければ勝てません。
そのせいでみんな似たりよったりのデッキになってしまい、自分でデッキを考える楽しみがほとんどありません。同じカード構成で枚数だけ変えるとか、2~3枚だけ違うカードを入れるとか、その程度の差しか出せません…。
また、ターン制で相手のターン中には何もできることがないため、ただ待つだけの時間が多くなっています。これは苦痛でしかありません。
更に、自分のターンでも取れる行動の選択肢が少なく、大抵のケースで最適解が1つに絞られます。このため、プレイングに差が出づらく、運の要素が大きいです。結局、「キーカードを引いた方が勝ち」という結果になりがちです。
私はプレイしていて、まるでカードゲームではなく作業ゲー(同じ作業を延々と繰り返すゲーム)のようだなと感じました。
そして考えているうちに、ふと、これとそっくりなゲームがあることを思い出したのです。
これ、壮大な坊主めくりじゃね?