【スマホゲームレビュー】「遊戯王 デュエルリンクス」 評価:☆☆
日本で一番プレイ人口が多いと言われるTCG(トレーディングカードゲーム)、遊戯王。
そのオンライン版です。やっぱり子供向けという印象でした。
良いところナシ!?
先に正直な感想を述べますと、良いところが1つも見つかりませんでした…。
ゲームシステム、キャラクターデザイン、カードデザイン、UI(ユーザーインターフェース=操作感)、音楽と何一つ「これは良い!」と言えるものがありません。
ある意味、貴重な存在ですね。
しかし3年間サービスが続いていて割とプレイ人口もいるようなので、好きな人は好きということなんだと思います。上記の感想はあくまで私個人のものですので、そこはご了解下さい。
行き当たりばったりのゲームシステム
さて、まずゲームシステムです。お互いに手札のカードを出し合っていくのは一般的なカードゲームと同様です。
基本的にはモンスターを出して戦わせるのですが、このゲームにはコストの概念はありません。但し、モンスターにはレベルが設定されており、レベルの高いモンスターを出すときには他のモンスターを犠牲にしなければなりません。
カードにはモンスターの他に、魔法と罠があります。魔法はその場で効果が発生し、罠は裏向きにセットしておいて好きなときに効果を発生させることができます。
特に罠はこのゲーム独特で中々面白いシステムですね。
(あ、1つは褒めるところあった。良かった…。)
ここまでのシンプルなルールできちんとまとめてくれていれば良かったのですが…
まとめ切れなかったのでしょうね、酷いことになっています。
まず、カードの能力をごちゃごちゃと増やしすぎています。ルールなら多少複雑でも一度理解すればそれで済みますが、1枚1枚のカードのテキスト量が異常に多いので、把握し切れません。
そもそも、カードゲームでカードの枠内に収まらない量のテキストっておかしいと思わないんでしょうか。
ゲームデザイナーのセンスを疑います。
また、どのタイミングで効果が発生するかの基準が分かりません。
攻撃するときに罠カードを使おうとしたら使えなかったり、「カードが墓地に行ったとき」の効果が使えたり使えなかったりします。多分何かルールがあるんだと思いますが、全く説明はありません。
まあ、ルールではなくカードテキストに頼っているシステムで一貫した基準ができているかというと、怪しいとは思いますが。
更に、ゲームバランスも悪いですね。
対人戦で、いきなり1ターン目に攻撃力3000のモンスターが出てきて、何もできないまま2ターンで負けました。(攻撃力3000は全モンスター中トップクラス。普通に出せるモンスターは攻撃力1800ぐらいです。このゲームは攻撃力が相手より少しでも下だと一方的に負けます)
ちょっと調べてみると、先攻1ターンキルというものまであるとか。
それはカードゲームとは呼びません。じゃんけんです。
この時点で、これはまともなカードゲームではないと私は判断しました。
子供向けのキャラクター
「遊戯王」は漫画が原作でアニメにもなっています。このゲームにも、このキャラクターたちが出て来ます。
自分の使うキャラクターもこの中から選びます。キャラクターはそれぞれ「スキル」を覚え、ゲームの中で使うことができます。
ただ、これは完全に好みの問題だと思いますが、個人的にはこのキャラクターデザインが好きじゃないんですよね。セリフも、どうしても子供っぽいと感じてしまいます。中二的、あるいは高二的なものは割と面白く見られるんですが…遊戯王は小学生レベルなので、ちょっとキツい。
例えて言うなら、コロコロコミックなんかに出て来そうな感じなんですよねー。あのノリが好きな人は楽しめると思います。
もたつくUI
残念ながらUIも出来が悪いです。
対戦中にいちいちセリフを喋ったり、対象を選択するときにフィールドの中で選ぶのではなく、別のウィンドウが出て来たりするのでテンポが悪いです。
メニューもどこに何があるのか分かりにくいです。
なんと、一部の使いたいメニューは建物の中という…。
分かるかそんなもん!!
デッキ構築もやりにくい。
1枚追加する度に、こんな意味の分からん確認せんでええねん…。
普通にさくさくカード追加や削除させてくれー!!
ガチャの確率その他もろもろと結論
後は、この手のゲームで気になるガチャ確率ですが、はっきり悪意を感じるレベルでした。
ガチャのシステムはユニークです。1パック3枚のカードが入っているんですが、1ボックス180~100パックがセットになっていて、その中にUR/SRが各1枚ずつ入っています。つまり、180パック開ければ必ず全種類が1枚ずつ揃います。
最初見たときは「おお、良心的!!」と感心したものですが…甘かったです。
確率は低いんですよ。
つまりパックを開けても開けてもURとSRは残り続け、最後に物凄く濃い状態のボックスが出来上がります。結局、ほぼ1ボックス開ける羽目になります…。
デッキには3枚まで同じカードを入れられるので、欲しいURのカードを3枚入れようと思うと、540パック近くが必要です。
…天井が見えてるだけマシなのかなあ…。
最初は90パックぐらい開けられるので何回かリセットしてやり直してみたんですが、結局欲しいSRを3枚揃えるのも無理でした。その後、ミッション等をクリアして少しずつパックを開けてもRとNばかりでうんざりします。
音楽はまあ悪くはないんですが、単調な感じ。
結論として、個人的にはプレイする価値は全くナシでした。