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あらゆるものを一口レビュー

【映画レビュー】「万引き家族」是枝裕和 評価:☆☆☆☆☆

極貧の中、万引きを繰り返して暮らす一家。自分たちなりに幸せな生活を送っていたが、一人の少女を助けたことからやがて彼らの秘密が明らかになり、バラバラになっていく…。

深い余韻と切なさを残す名作です。

古くて狭い家に、高齢の祖母、中年の両親、息子、母親の妹の5人が暮らしています。
祖母の年金と両親の給料では生活費が足りず、父親は息子に万引きをさせています。
そんな底辺の暮らしでありながらも、彼らはお互いを思いやり、それなりに幸せな日々を送っていました。
しかし、あるとき、虐待を受けている少女を見かけ、家に連れ帰ってしまいます。それをきっかけに万引きに疑問を持つ息子。
そして、息子が捕まったことをきっかけに、それぞれが抱えていた秘密が明らかになり、家族はバラバラになっていくのでした…。
 

万引き家族

 
是枝監督作品らしく、多くは語らずに淡々と出来事が描写されます。そして、それ故に観た人は様々なことを考えさせられます。
作品の鑑賞後には、家族とは何か、幸せとは何か、ということに思いを馳せずにはいられません。
 
彼らは社会的には許されないことをしていた。でも私は、そこには確かに愛と幸福があったと思うのです。
 
濡れ場があるせいかPG12(12歳未満の年少者の観覧には、親または保護者の助言・指導を必要)ですが、個人的には全く嫌らしくは感じませんでした。
とは言え、子供には難しいと思います。大人にオススメの名作です。