【漫画レビュー(完結)】「ドメスティックな彼女」 流石景 評価:☆☆
義理の姉と妹を乗り換えて付き合っていく男が主人公のラブコメ。
世界の全てが主人公に都合良く作られていて、気持ち悪いです…。
高校生の藤井 夏生(ふじい なつお)は、教師である陽菜(ひな)に片思い中。ですが、たまたま参加した合コンで知り合った変わり者の女子、瑠依(るい)に誘われて肉体関係を持ちます。
陽菜への思いが捨てきれず悩んでいたとき、夏生の父が再婚することに。その再婚相手の子供が、まさかの陽菜と瑠依の姉妹でした。片思いの女性と、初体験の女性。その2人と一つ屋根の下で暮らすことになった夏生の恋の行方は…!?
引用元:流石景「ドメスティックな彼女」第1巻第1話 講談社、2014年
ラブコメなので、この非現実的なシチュエーション自体は構わないというか、むしろ面白いと思います。
ですが、しょっぱなから夏生のクズっぷりに引きます。なぜ片思いとはいえ好きな人がいるのに他の女に手を出すんでしょうか。
夏生はクズですが、出会う人は全員、夏生のことが大好きです。女性はちょっと優しくすると、ころっと恋に落ちます。他の男が同じことをしても「それでも私は夏生くんが好き…!」となります。
陽菜も最初は彼氏がいましたが、別れて夏生と付き合ってからは完全に夏生のものです。夏生と別れた後も、ずっと夏生のことが好きなままです。前の彼氏はすっぱり捨てられたのにねえ。
ご都合主義過ぎて気持ち悪いわ。
次々と積極的に女性に迫られ、うっかり裸を見たり下着姿を見たりというトラブルに見舞われる夏生。お前はギャルゲーの主人公か、と突っ込みたくなります。
小説家になるのが夢だと言って小説を書けば賞に入り、挫折してもみんなが助けてくれ、気難しい小説の大家にも気に入られ。人生イージーモードですね。
ドラマっぽい展開もありますが、とにかく夏生やメインキャラに都合良く展開するので薄っぺらいです。
絵は綺麗ですし、キャラクター個々の性格は悪くないんですがね…。
主人公やヒロインに共感できる人は楽しめるのかも知れません。
私は無理でしたが。