【漫画レビュー(完結)】「エアマスター」柴田ヨクサル 評価:☆☆☆☆
女子高生がストリートファイトの世界で強敵と戦っていく話です。それだけの話なんですが、インパクトがとにかく強烈。この漫画の前では、世界観とか理屈とか整合性とか細かいことはどうでも良くなります。
「女子高生のストリートファイト」と聞くとちょっと男性読者を意識した(セクシーな)内容を想像しそうですが、
綺麗とは言えない絵とブッ飛んだ内容のせいで全く色気を感じません。下着とか見えまくるんだけど、何とも感じなくて逆に笑えます。
だがそれが良い。
とにかく勢いとキャラクターの濃さ、そして熱さ!これが突き抜けてます。
成層圏ぐらいは余裕で突破しそうです。
登場する中で個人的にハマったキャラクターが崎山香織。凄惨な過去を持ち、化け物みたいな強さの主人公に何度も挑みながら、全く折れない。その誇り高さ、気高さに惚れました。
この人の名言は書いてるとキリが無くなりそうなので、一つだけ紹介させてもらいます。主人公との最後の戦いでのセリフ。
この時点で、主人公は崎山を1秒で倒せるほど強くなっています。そして、崎山もそれを分かっています。それでいてなおこのセリフを吐く。
こんな熱さがそこら中に散りばめられています。
むしろそれしかありません。
他に出てくるキャラクターもとにかく濃い!
挫折から這い上がる時田伸之助、侠気あふれるルチャマスター、一々セリフと行動がぶっ飛んでいる坂本ジュリエッタ、気合いと根性の北枝金次郎、「ナンパな精密機械」佐伯四郎などなど、いくらでも出てきます。
熱血な話が好きな方(と、この世界観についていける方)は、一読しておくべき名作です!
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