【漫画レビュー(完結)】「ああ探偵事務所」関崎俊三 評価:☆☆☆☆
現代日本のとある街を舞台に、私立探偵が様々な依頼を解決していく話。
全体を通した大きなストーリーといったものはなく、数話完結スタイルで最後まで続きます。意外とこういう作品って少ないですよね。
依頼は日常の困りごとレベルのものがほとんどで、血生臭い話はほぼありません。
舞台は現代ですが、いかにもマンガ的な表現が多く、そういう世界感が好きなら楽しめます。
主人公の妻木は変人で奇異な行動が目立ちますが、実は推理力があって喧嘩もお酒も強い。
変人といっても気難しくはなく、割と社交的で周りの人にも気を遣えるんですが、ちょっと感覚がずれているタイプです。正義感や依頼人への義務感が強くて妙なこだわりを持っているけれど、基本的にはお人好しな妻木はすごく良いキャラクターで、好きになれます。
依頼者の素性の推理は外すことが多いですが、
公園の落書き犯は見事な推理で捕まえます。
2ヶ月仕事がなくてアルバイト生活した後に甘えた理屈を聞かされたところなので、気が立っているのは大目に見てあげて下さい…。
読み進むうちにだんだん行動パターンが読めてきますが、それでも面白くて声を出して笑ったりツッコんだりしてしまいました。
作品全体を通して緊張感はほとんどなく、ほのぼの感が漂っています。個人的にはこの雰囲気がすごく好きです。
意外なのが、こんなにコメディー要素満載でありながら、推理部分はしっかり理論が成り立っているところ。妻木の説明に「あー、なるほど！」と思いながら、引き込まれていきました。
絵も綺麗ですし、日常ミステリー系が好きな方には1度読んでみて欲しい作品です！
ごくたまーに十八禁シーンがありますので、そこだけご留意を。
あ、後、助手の涼子ちゃんが可愛いです。見た目も性格も良いー。
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