【漫画レビュー(完結)】「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」浅野いにお 評価:☆☆☆
滅びゆく世界で青春時代を過ごす少年少女の物語。途中までは完璧でした。
「世界の敵になる」という野望を持つ一風変わった女子高生、中川 凰蘭(なかがわ おうらん)とその親友、小山 門出(こやま かどで)。彼女たちの暮らす東京の上空には、巨大な飛行物体「母艦」が浮かんでいます。
そこから時折現れる「侵略者」達との戦いが続く中、凰蘭と門出は友達と日常を過ごしていくのでした。
引用元:浅野いにお「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」第1巻第1話 小学館、2014年
不穏な雰囲気で少しずつ真実が明らかになっていく中、意外と普通の青春を送る少年少女の物語です。
とにかく画力に圧倒されます。背景や機械をどれだけ描き込んでいるのか、想像するだけで身震いするほどです。タイトルが出てくる場面などのデザインや表現も芸術的で秀逸です。
また、キャラクターも個性的です。よくある作品のような美男美女はほとんど出て来ず、その分各キャラクターの見た目や性格の特徴がユニークにしっかり描かれています。そしてそこに味と魅力があって良いです。
徐々に核心に迫っていくストーリーにも引き込まれます。
特に、凰蘭の抱えた秘密が明らかになる辺りまでは完璧だったと思います。
ただ、そこからの展開で失速したように感じました。
数年後から始まる最終章も、最初は面白くなりそうだと思ったのですが、結局最後は投げっぱなしで終わり、肩透かしを食った気持ちになりました。
途中まではすごく好きな作品だったので残念です…。
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