江戸時代の大奥は男子禁制ではなく女子禁制だった…!?
逆ハーレムの少女漫画チックな話かな…と侮っていたら、重厚な大河ドラマでした。
若い男のみが罹患し、その致死率は8割という恐ろしい疫病が流行った江戸時代。
希少となった男性に代わって女性が家業を継ぎ労働を担う一方で、男性は大事にされ女性にお金で買われるという社会になっていました。
それは将軍も例外ではなく、女性の将軍が世継ぎを産むための相手を用意する場として男性のみの大奥が作られたのでした。
そして、その男女逆転の大奥では悲喜こもごものドラマが生まれていくのでした…。
最初少し読んだときは、乙女ゲームのような逆ハーレムの恋愛ものかなあ…と、あまり気が進まなかったのですが、全く違いました。
恋愛もありますが、権力争いや人と人との絆、夢を追う人々の話などバラエティに富んだ群像劇です。悲劇的な運命の中で懸命に生きていく人が多く、胸を打たれます。
3代目将軍の家光から15代目である慶喜までの時代が描かれるのですが、何よりも素晴らしいのが史実との整合性。これが真実だと言われても全く矛盾が感じられません。
読めば日本史が得意になるかも…?
まあそれはともかく、何度も泣かされる名作ですので万人にオススメです。
題材が大奥なので、子供向けではありませんが。
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