yofuu’s memo

あらゆるものを一口レビュー

【漫画レビュー(完結)】「でぶせん」原作:安童夕馬、作画:朝基まさし 評価:☆☆☆☆

女装コスプレが趣味のデブキモオタが、そっくりな女性と入れ替わって高校教師に…!?はちゃめちゃなギャグ漫画ですが、面白い!

サイコメトラーEIJI」のスピンオフ作品です。「シバトラ」の作者も同じで世界も共通なので、両作の登場人物もちょこちょこ顔を見せてくれます。

 

中身はあって無いようなものなので、そのまま楽しむのが正解。

 

設定やキャラクターが凄過ぎて、よくこれだけ考えたなあと感心するレベルです。リアリティーとかにツッコんだら負けです。

 

片手が義手で仕込みナイフになってる女子高生とか、誰が思いつくねん…。

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引用元:安童夕馬、朝基まさし「でぶせん」1巻HR④ 講談社、2014年

主人公の福島満は「どうせいじめられっ子の僕には何も出来ないから」というマイナス思考の持ち主ですが、からっとしていて全然暗くなりません。その上他人に悪意や敵意を持たず、むしろ出来れば役に立ちたいと思うような善良な性格なので、読んでいて嫌な気分になることがないんです。

 

この主人公の性格付けが、この作品を良作にしている大きな要因だと思います。

 

流されるままに生徒の問題を解決していくところが痛快です。

 

最初は傍観者だった主人公も、最後には自ら生徒を助けに行くなどの成長が見られるのも良いです。

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引用元:安童夕馬、朝基まさし「でぶせん」9巻75限目 講談社、2016年

 

ただ、一点どうしても馴染めなかったのは主人公が意識を失ったとき。入れ替わりで亡くなった福島満子の霊が乗り移って無敵状態になるんですが…直接出て来られると興が冷めます。

 

「霊のせいかな…?」という幸運で解決するスタイルを貫いて欲しかったです。

 

最後は続きを匂わせる終わり方だったので、続編を描いてくれないかなー。