【漫画レビュー(完結)】「猫のお寺の知恩さん」オジロマコト 評価:☆☆☆☆☆
親戚のお寺に下宿することになった男子高校生と、そのお寺に住む年上の女性を中心とした人々の温かい日常。
万人にオススメしたい名作です。
高校生になり、遠い親戚のお寺に下宿することになった須田 源。そのお寺には、約10年ぶりに再会した親戚のお姉さん、小寺澤 知恩(こてらさわ ちおん)がお婆さんと二人で暮らしていました。
そこから始まるラブコメ…というので、実は最初は敬遠していました。
ありがちな設定に都合のいい展開の、ありふれたつまらない話だろうと思ってしまって。
で、後日「君は放課後インソムニア」を読んで大ファンになった後に再度見かけたら…なんか絵の雰囲気似てる?
と思ったら同じ作者でした!
ということで読んでみることを決意。
結果、めちゃくちゃ面白かったです。
この作者は空気を描けるんですよね。
細部まで行き届いた丁寧な作画と心理描写、余分を切り落としたセリフと書き文字。
例えば、普通に夕食の買い物に行くだけのシーン。
とある理由でちょっと不機嫌だった源が、機嫌を直しつつも素直になれない感じ。表情が細やかですごく良いです。
これだけでも二人の関係性や感情、人となりが伝わってきますよね。
こうしたゆっくりとした時間をじんわりと味わえます。
二人を取り巻く友人たちや家族、猫たちや犬も皆が温かくて魅力的。
本当に万人にオススメしたい名作です。
読んだことのない方は絶対読むべき!
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