【漫画レビュー(完結)】「夜の世界は美しい」伊十蔵景(いそくらけい) 評価:☆☆☆☆
男性が苦手な女子高生が、弟を追って奇妙な世界に迷い込む話。
独特の世界観が凄いです!
小川 さおりは、男性が苦手な女子高生。さおりには病気でずっと入院している12才の弟、悟がいます。
あるとき、悟が病院を抜け出して行方不明になってしまいます。昔、悟が元気だった頃に家族で初詣に行った思い出の神社で悟を見つけたさおりは、水の中のような奇妙な世界に迷い込んでしまいます。
そこは「夜の世界」。悟を見つけて元の世界に帰るため、さおりはそこで働きながら情報を集めることを決意するのでした…。
引用元:伊十蔵景「夜の世界は美しい」第1巻第2話 小学館、2017年
「夜の世界」の世界観と空気感(空気はないですが)がとにかく良いです。そこにいる人々(人ではないモノたちも多いですが)も魅力的。
また、絵柄がその世界観に非常に良く合っていて、芸術的で素晴らしいです。
その上で紡がれるストーリーも深みがあり、さおりが成長していく姿も頼もしくて応援したくなります。
最後だけ、恐らく描きたかったことが全部は描ききれずに終わってしまったのでしょうか、で少し物足りなく感じました。
とは言え、作品としての完成度は高く、オススメできる名作です。
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