【漫画レビュー(完結)】「君の膵臓をたべたい」原作:住野よる、作画:桐原いづみ 評価:☆☆☆☆☆
不治の病に冒された少女と、それを知ってしまったクラスメイトの少年。
少しずつ思いを通わせ、変わっていく二人の関係を描く。
所詮ヤングアダルトの恋愛ものと高をくくっていたら泣かされました…。
他人に興味を持たず、地味に過ごす高校生の「僕」はある日、クラスの人気者、山内桜良(やまうちさくら)が死に至る病に冒されていることを知ってしまう。
桜良は病気のことを知っても変わらない「僕」をあちこち連れ回す。桜良の明るさに振り回されるうち、「僕」は少しずつ変わっていく…。
最初に題名を見たときには、ティーンズ小説にありがちなラブストーリーだなと思いました。インパクトのあるタイトルと、ヒロインの死でお涙頂戴を狙っただけの中身の薄い話だろうと。
そんなふうに斜に構えた姿勢で読み始めると、やっぱり台詞が鼻につきました。「【地味なクラスメイト】くん」とか、わざとらしくて気恥ずかしくなりますし。
でも、絵が可愛いのと「うわはははは」と笑うヒロインにちょっと好感を持てたので読み進めてみることに。
やがて徐々に縮まっていく2人の距離と、それに比例するように変わっていく主人公。2人だけで旅行など、やはり引っ掛かるところはあるものの、少しずつ惹かれていきました。
そして迎える2人の関係の終わりと、明かされる桜良の真意。
これが衝撃的で、思わずボロボロ泣いてしまいました。
万人にオススメできる名作です。
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