yofuu’s memo

あらゆるものを一口レビュー

【漫画レビュー(完結)】「サッカーボーイ」 大武ユキ 評価:☆☆☆

大学のサッカー部を舞台にした人間ドラマ

 

サッカー漫画には珍しい、大学を舞台にした短編です。

 

サッカーボーイ フットボールネーション-胎動- (ビッグ コミックス)

 

サッカーの内容よりも進路や人間関係に悩む若者たちの青春ドラマがメインなので、「スポーツ漫画はちょっと苦手…」という人も楽しめると思います。

 

ただ、1つ難点が…。極めて個人的な好みの問題だと思いますが、絵がイマイチ

 

決して下手ではないのですが、人物の書き分けが微妙すぎて誰が誰か分かりません。それと、みんな肩幅が広すぎ、頭が小さすぎで違和感が半端ないです。気になって話に集中できないレベルで酷い。何とかならなかったのか…。

 

作品のテーマは、進路についての葛藤。高校のとき優秀な選手だった仲間が進んだ先でどうなったとか、自分はサッカーで食べていけるわけでもないのにこの先どうしていくのかといった苦悩が丁寧に描かれます。リアリティがあって少し切なくなり、読み終えた後もほろ苦い余韻が残ります。

 

キャラクターの心情が直接的にではなく、動作や何気ない台詞にふっと現れる描かれ方が良いです。ドラマ的には非常に面白いので、絵が受け入れられる方には名作と言えると思います。