【漫画レビュー(完結)】「NHKにようこそ!」原作:滝本竜彦、漫画:大岩ケンヂ 評価:☆☆☆
引きこもりの男が、美少女の助けを借りて社会復帰を目指す!…と思いきや、挫折を繰り返す話。闇が深いです…。
大学を中退して2年、引きこもって4年の青年、佐藤 達広(さとう たつひろ)。
社会復帰を目指す彼のもとに突然一人の美少女、中原 岬(なかはら みさき)が現れて引きこもりを治す「プロジェクト」に誘います。
しかし、彼女もどうやら普通ではなく…。
隣に引っ越してきたオタクの後輩、山崎や高校時代から片思いの先輩、柏とも再会し、にぎやかな、けれどどこか病んだ日々が始まります。
果たして佐藤は社会復帰できるのか?
一見ギャグかラブコメの様に見えますが、登場人物が全員闇を抱えています。
それでも何とか生きようとしては挫折を繰り返すという、実は救いのない話。
薬物、宗教、マルチ商法、自殺オフ会などヤバいネタがてんこ盛りです。
それでも皆が少しずつ進んでは戻りしつつ歩んでいく姿が描かれるのですが…何とも言えない読後感に襲われます。
他に類を見ない、どのジャンルにも当てはまらない作品で、かなり読む人を選ぶと思います。
尚、タイトルのNHKは日本放送協会ではなく日本ひきこもり協会という佐藤の妄想です。
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