yofuu’s memo

あらゆるものを一口レビュー

【漫画レビュー(完結)】「Gメン」小沢としお 評価:☆☆☆☆

ヤンキー漫画…に分類していいのかなあ?どちらかと言えば、青春漫画。

周りを女子校に囲まれた男子校、私立武華男子高校。童貞喪失率120%と言われるこの学校に期待を膨らませまくって転校してきた門松勝太(かどまつしょうた)でしたが、連れて行かれたのは最底辺のG組。G組だけは見た目で分かる赤いネクタイを付ける校則になっていて、誰にも相手にされないのでした…。

 

それでもめげずに彼女を作ろうとアタックする勝太と、それを取り巻く個性的なクラスメイトの面々の話です。

 

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引用元:小沢としお「Gメン」9巻第73話 秋田書店、2016年 

 

気のいいオッサンにしか見えない梅田、オタクなのに開き直っていて明るく面白い肝田(きもた)、クラス一の武闘派で「戦争じゃー!」が口癖の(なぎ)、元A組で学年トップの成績と抜群の運動神経とルックスを誇り、モテまくりの瀬名(せな)。

 

これだけ違う5人が自然に仲良く過ごしているだけでもほっこりします。

 

ヤンキー絡みの話も多いんですが、メインとなるのは喧嘩よりも友情や恋愛。価値観が普通なので、安心して楽しめました。

 

例えば、こんなシーン。

「サドンデス」と名乗るチームが武華の「Gメン」を狙って他のチームを潰して回っていると聞いた一年生が、三年生になった勝太たちに「放っておいていいのか」と迫るんですが…

 

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引用元:小沢としお「Gメン」17巻第146話 秋田書店、2018年

 

普通のヤンキー漫画でこんな会話ないですよね。

一般人の感覚からすれば「その通り!」って感じなんですが。

ちなみに「Gメン」とは勝太たちの先輩のグループで、何かと揉め事を解決してきた人達です。

 

結局は巻き込まれて戦うことになってしまうんですが、根底にこういう価値観があると感じられるのは良いですね。

 

あっさりしていて読後感も爽やかなので、バリバリのヤンキー漫画はちょっと…という人にオススメです!