【漫画レビュー(完結)】「ドラベース ドラえもん超野球(スーパーベースボール)外伝」むぎわらしんたろう、原案協力:藤子プロ 評価:☆☆☆☆
ドラえもんの生まれた22世紀の草野球を描く熱血物。子供だましかと思いきや、熱さあふれる名作でした!
宅配店のお手伝いロボット、クロえもんは野球にハマって草野球チーム「江戸川ドラーズ」を作ったものの、連戦連敗。
しかし、ひょんなことから宅配店の息子、ひろしが剛速球を投げられることが分かります。ピッチャーにひろしを迎え入れたドラーズは、少しずつ力をつけて様々なライバルと戦っていくことになるのでした。
引用元:むぎわらしんたろう、原案協力:藤子プロ「ドラベース ドラえもん超野球(スーパーベースボール)外伝」第1巻第1話 出版社、2001年
漫画としての完成度が最高レベルです。
藤子不二雄の絵柄をしっかり踏襲しているのに、コマ割りや見せ方、ストーリーが抜群に上手くて迫力と熱さが溢れ出しています。
引用元:むぎわらしんたろう、原案協力:藤子プロ「ドラベース ドラえもん超野球(スーパーベースボール)外伝」第18巻第106話 小学館、2009年
こんな鳥肌が立つような緊張感のあるコマ割り、他に見たことがありません…!
野球をよく見ているひろしがルールをよく知らなかったり、野球をやったことがあるはずのクロえもんがひろしの家に来てから初めて野球を見たことになっていたりと細かい矛盾はありますが、本筋が面白すぎるので気になりません。
キャラクターも魅力的です。個性豊かなライバルやチームメイトそれぞれに背負うものがあり、誇りと意地をかけて戦う姿に感動します。
特に最大のライバル、シロえもんはどんどん格好良くなっていきます。
また、ひみつ道具を3つ使えるという未来ならではの特殊ルールも、ご都合主義に陥らず良いスパイスとなっているのが素晴らしいです。
魔球や必殺打法が出てくるなどリアル系ではないのでスポーツ漫画と言うのは少し違う気がしますが、とにかく熱い漫画が好きならオススメです!