特オタ(特撮オタク)のOLの話。ありがちな日常系かと思いきや、笑って泣けて人生訓まで学べる名作でした。
平凡な会社員、仲村 叶(なかむら かの)は特撮ヒーローを愛して止まない特オタ(特撮オタク)。周りにはバレないように隠して過ごす彼女には、オタクあるあるの試練が次々に襲いかかります。
そんな日々の中で同士を見つけたり家族との軋轢を乗り越えたり…彼女の闘いは人知れず続くのでした。
特撮オタクという人を選びそうなテーマなのに、最高に面白いです。
ちょくちょく挟まれる例え話や小ネタのセンスがめちゃくちゃ良くて笑いっ放しになる一方で、叶やそれを取り巻く人々の成長や変化もしっかり描かれて泣ける場面もあり、そこから考えさせられるものもあり、しかもそれが劇中劇の特撮ヒーローの話とも結びついています…って、作者は天才か!
ギャグとシリアスの落差が恐ろしいですが、それがハマる原因なのかも。
それにしても、これだけの内容をきっちり一話完結でまとめつつ、全体を通してもきちんとストーリーになっているって凄すぎる…。
劇中劇の特撮ヒーローや映画も実際に見たくなる素晴らしい出来で、その知識の豊富さと相まって作者の特撮愛を感じます。
特撮好きはもちろんですが、それ以外の人が読んでも楽しめますし、よく分からないパワーをもらえます。
文句なしにオススメできる傑作です!
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