【漫画レビュー(完結)】「チェイサーゲーム」原作:松山洋、漫画:松島幸太朗 評価:☆☆
ゲーム会社で管理職に昇進したアニメーターの奮闘記。
劇的なドラマとリアルな仕事ものを同時に描こうとして、どっちつかずになってしまっている印象です。
ゲーム会社サイバーコネクトツーで働く新堂龍也(しんどう たつや)は、前任の管理職の退職に伴い、その後任として抜擢されます。
昇進に喜ぶ龍也でしたが、下っ端だった頃には想像もしなかった難題が次々と降りかかってくるのでした…。
サイバーコネクトツーは実在の会社であり、原作はその創業社長です。そのためか、実際のゲームや会社などが出て来て、リアリティのあるゲーム制作現場の空気が味わえます。
そのままお仕事漫画であれば良かったと思うのですが、度々挟まれる龍也やその仲間の生い立ちなどのエピソードがドラマチックすぎて、距離を感じてしまいます。
そして何よりも問題なのが社長。超有能な人物として描かれるのはまあ良いとして(原作が本人だと知ると苦笑してしまいますが)、彼だけがジョジョの奇妙な冒険のような雰囲気と描き文字なので完全に浮いています。
なんか変な気みたいなのまとってるし…。
結局、お仕事ものとしてはキャラクターにリアリティが無さすぎ、ドラマとしては見せ方が弱いように感じました。
いずれにしても、そもそもキャラクターにあまり魅力が無いのが根本的な問題かも知れません…。
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