yofuu’s memo

あらゆるものを一口レビュー

【漫画レビュー(完結)】「それは、君が見た青だった」三永ワヲ 評価:☆☆☆☆

親友を事故で亡くした女子高生は葬式で親友の弟と再会する。寂しさと後悔を抱えた2人は、子供の頃に3人で過ごした思い出を辿って行く-。

切なさが胸に迫る名作です。

高校2年生の青山 桃(あおやま もも)は、1学期の終業式の日に親友の朝浦 小夜(あさうら さや)を事故で亡くします。

実感が湧かないまま小夜の葬式に出た桃は、小夜の弟である中学2年生の佳一郎と8年ぶりに再会。

 

小夜が居ないことを受け入れられない2人は、3人で過ごした頃の夏休みに戻って一緒に過ごすことを決めます。

 

そうして思い出の場所を辿るうちに、小夜への後悔を引きずる2人は少しずつ自分の気持ちに向き合えるようになっていくのでした…。

 

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引用元:三永ワヲ「それは、君が見た青だった」第1巻第1話 LINE Digital Frontier、2020年

 

過ぎていった日々は美しく、二度と戻らない。それが胸に迫ってきて、読んでいるうちにぼろぼろ泣いてしまいました。

 

2人や小夜、それを取り巻く人達がみんなお互いを気遣い、思いやる優しい心を持っているので温かい気持ちになります。ただ、それが時にすれ違うこともあるのが人間関係の難しいところですね…。

 

カラーの絵が素晴らしいのですが、特に空の色はそれ単体でも感動するほどでした。

一つ一つのエピソードも丁寧で、どこか懐かしいような気持ちになります。

 

映画化して欲しいような名作です!