【漫画レビュー(完結)】「しらぬい奇譚録」 稲井カオル 評価:☆☆☆☆
センスのある王道ホラー
ホラーというより怪談ですね。実は苦手分野です。怖がりなので…。
ホラー漫画といえば、妙にクセの強い絵やグロテスクな表現だけが目立ち、全く内容が無い作品にうんざりすることも多いですが、
この作品はそういった「怖がらせようとするチャチな表現」とは無縁です。内容でじわりときます。むしろ絵が綺麗な分、より怖さが際立っています。
各話は1話完結ですが、全ての話のオリジナリティが高くて面白いです。「絶対これ怖いやつだ、見たくない〜」と思いつつも読んでしまいました…。
例えば第1話「すみっこさん」。
引用元:稲井カオル「しらぬい奇譚録」1巻其の壹 白泉社、2013年
ちょっとドキッとさせてから
引用元:稲井カオル「しらぬい奇譚録」1巻其の壹 白泉社、2013年
ほっこりさせる話。
…と思いきや、更にここからのオチが…!!
いや、怖いんですけどー!!!
ある意味読んで後悔しましたが、そういう意味で名作です。
全7話、1巻で完結しています。もっと読んでみたかったなあ。
最後にはきちんと伏線も回収されていて、作品として非常に綺麗にまとまっています。
ホラー好きな方はぜひ一読を。
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